京都女子大学 児童学科 深見ゼミ
10びーんず。
楽曲は「GarageBand」というアプリを使用してスマートフォンで作曲することにしました。そして、作曲にはプロの作曲家の前田遼二さん、深見友紀子教授に協力してもらい、私の作った曲について助言を頂き、その助言を元に何度も練り直して楽曲を作っていきました。
テーマソングの制作
~子育て支援ルーム「ぴっぱらん」~
・壁面装飾(写真1)のような楽しそうで、軽やかかつ親しみやすいイメージ
・木のおもちゃが多い(写真2)ため、それに合う柔らかく、素朴なイメージ
・「ぴっぱらん」の由来である、ピッパラの木(菩提樹)のイメージ
・1~2歳児向けなので、簡単でシンプルかつテンポが速すぎないもの
・「ぴっぱらん」という言葉の響きを生かしたメロディ
子育て支援ルーム「ぴっぱらん」というのは京都女子大学の瀬々倉玉奈教授が発案した、京都女子大学U101教室で行われている子育て支援施設です。2017年に、親子共々に有意義で豊かな時間を提供し、親子関係の絆をより深いものにする支援をしたいという願いをこめて作られました。
対象は、乳児とその保護者の両方で、保護者向けにはヨガの教室を開くなどして充実したひと時を与え、乳児向けには、さまざまな壁面装飾や玩具が用意してあります。また、粘土を使って遊ぶプログラムも開催され、保護者も子どももどちらも楽しめるようになっています。
「ぴっぱらん」の活動の中にテーマソングがあればと思うきっかけとなったのは、子育て事業を行う部屋での環境づくりが関係していることが瀬々倉ゼミへのインタビューから分かりました。環境づくりというのはその名の通り、「ぴっぱらん」が活動をしている中、特に自由遊びの場面での「環境」を構成することです。「ぴっぱらん」の活動で、粘土を作るなど何かプログラムがある時以外や、保護者のみのプログラムを行っているときなど、基本乳児さんは自由遊びをしているそうです。そのときに何かBGMとなる音楽が流れていないと、子どもの泣き声だけで部屋が埋まってしまうことがあったといいます。そこで、瀬々倉教授、ゼミ生の皆さんは「泣き声だらけの環境ではとても保護者も子どもも安心することはできない」と考えた結果、子ども達が遊んでいて「安心する」また、「楽しい」と感じる環境づくりを「ぴっぱらん」オリジナルのテーマソングを流すことで改善しようと考えました。そして、瀬々倉ゼミは深見ゼミにテーマソング作成の依頼をして、研究として作成していくことになったのです。
「ぴっぱらん」とは?
①瀬々倉ゼミ内のぴっぱらんに対するイメージについて調査する
②ぴっぱらんの活動場所を見学し、実際にぴっぱらんについての話を瀬々倉ゼミに伺うことで、私自身の「ぴっぱらん」に対するイメージを構築する
③使用楽器やテンポの決定する
④楽曲の作成を開始する
⑤楽曲の完成
実際の作成過程
①瀬々倉ゼミ内のぴっぱらんに対するイメージについて調査する
まず、テーマソングを作るにおいて、その活動のことを一番よく知っている瀬々倉ゼミの皆さんに楽曲の大まかなイメージを教えてもらう必要がありました。テーマソングは元の「ぴっぱらん」という「テーマ」があってこその楽曲なので、私の勝手なイメージで作っていても、テーマソングとは到底呼べないからです。なので、「ぴっぱらん」の活動をしているゼミ生内で話し合ってもらい、ぴっぱらんのテーマソングのざっくりとしたイメージを教えていただきました。瀬々倉ゼミの皆さんの楽曲に対するイメージは以下のとおりです。
テーマソングを作るきっかけは?
「ぴっぱらん」テーマソングの作成計画
写真1
写真2
私が実際に「ぴっぱらん」に見学に行った 際の第一印象は、教室全体や玩具が木でできているため、暖かく優しい場所というものでした。また、色とりどりの植物や動物の壁面装飾から乳児向けのかわいらしい印象も受けました。この2つから、かわいらしいかつ、優しく親子ともども安心するような音楽を作っていこうと自分の中でのイメージが固まっていくのを感じました。
③使用楽器やテンポの決定をする
使用する楽器は、木の玩具や木をテーマとした活動であるため、クラリネット、フルート、リコーダーなどの木管楽器や、木琴、タンバリン、鈴など幼児現場で使われるようなパーカッションを中心とした楽器がふさわしいと思いました。
また、曲のテンポは乳児が対象であるNHKの教育番組『おかあさんといっしょ』、『いないいないばあ』、『にほんごであそぼ』のテーマソングのテンポ(それぞれ92、104、85)から平均して100前後にしようと決めました。